ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

寝台列車

Report No.157 Legend

欧州では国同士で電化方式や信号設備の違いがあることなどから、国際列車にはまだ数多くの客車列車が走っている。だが、それも最近は規格化された各国対応の電車・気動車が開発されつつあり、徐々に客車列車は数を減らしている。さらに言えば、各国内のロー…

Report No.143 ドナウの真珠

オリエント急行といえば、『オリエント急行の殺人』や『007 ロシアより愛をこめて』で登場した、フランス・カレーとトルコ・イスタンブルを結ぶ便が一番有名ではないだろうか。オリエント急行はいくつもの列車の総称であり、「オリエント急行」、「バルト・…

Report No.110 Guten Morgen

日本では既に絶滅危惧種とすら言える機関車牽引の客車寝台列車だが、海を渡った諸外国ではまだまだ全盛のところもある。中国やロシアならば大陸を横断するような夜行列車が数多く運転されているし、数を減らしてきてはいるもののヨーロッパでもドイツ発スイ…

Report No.104 走る舞台

オリエント急行といえば、アガサ・クリスティーの名作推理小説「オリエント急行の殺人」など数々の文学作品、映画の舞台にもなった鉄道ファンならずとも多くの人が知っている列車だ。オリエントはもともとラテン語で東方、東洋を指す言葉で、転じてヨーロッ…

Report No.88 寝台列車

昨今はJR九州の「ななつ星」に代表されるような所謂「豪華寝台列車」と呼ばれるようなものがJR西日本、JR東日本から発表され新たな寝台列車時代を迎えようとしている。かつての寝台列車といえば地方と都市部を結ぶ広域大量輸送手段だったのだが、高速バスや…

Report No.82 11年前

2006年3月17日発の運転をもって客車寝台特急「出雲」が廃止された。そして、これをもって山陰本線におけるDD51の定期運用および客車列車は消滅となった。それから11年の今年、山陰本線にDD51牽引でサロンカーなにわを使用した団体臨時列車が走ることになった…

Report No.67 面影

2000年以降、青い機関車と青い客車、「ブルートレイン」と呼ばれ親しまれた寝台列車たちの時代は高速道路網の発達や新幹線網の延伸、航空券の低価格化などによって続々と終焉を迎えた。京都~長崎を結んだ寝台特急「あかつき」もその一つであった。「あかつ…

Report No.49 藍の翼を纏いしもの

583系といえばかつては全国を昼夜問わず駆け巡っていたわけだが、向日町に所属していた車両たちが引退し、現在は秋田車両センター所属のN1+N2編成6両のみとなった。紅葉真っただ中の一昨年秋、11月27~28日にかけて秋田から京都への観光団体列車として秋田の…

Report No.43 雪中行軍

2014年を最後に事実上廃止された寝台特急「あけぼの」は、奥羽本線経由で上野~青森を結んでいたわけだが、新潟や秋田、山形といった豪雪地 帯、日本海側を通過するため冬季はしばしば雪や強風で大遅延や運休することがあり、「雪に負ける」ことから不名誉に…

Report No.40 青の旅

”あぁ、だから今夜だけは君を抱いていたい あぁ、明日の今頃は、僕は汽車の中・・・” これは、1973年発表の財津和夫(チューリップ)の歌の一節である。当時日本は高度経済成長の末期、地方に恋人を残して夜行列車で上京する若者の気持ちを歌った曲として多…

Report No.35 蒼い夢、永遠に

前回天理臨の話をしたので今回も引き続き天理臨について触れていきたい。 青森~天理で運転されていた24系使用の天理臨が、京都駅でEF81とDD51を付け替えるのは前回お話しした通りである。北陸方面への列車は通常0番線から発車するが、天理臨は往復ともに7番…

Report No.34 青と赤

天理教をご存知だろうか。天理教とは江戸時代に生まれた新興宗教であり、宗教人口はおよそ100万人、奈良県天理市にその総本山を構える。この天理教、年に数回の祭事があり、この祭事に合わせて全国の天理教徒の方々が多く天理市へはせ参じるのであるが、これ…

Report No.33 小さな巨人

北海道への玄関口である海峡線では、新幹線開業までED79が客車列車の牽引を担当していた。ED79はED75改造し、海峡線専用仕様にした形式である。改造車種にED75が選ばれた理由は、当時運用の再編によって余剰が生じており、比較的車齢の浅い車両がまとまって…

Report No.32 夜花

かつては海峡線といえば、快速「海峡」をはじめとして、「はつかり」、「日本海、「北斗星」、「トワイライトエクスプレス」、「カシオペア」、「白鳥」、「はつかり」などなど数多くの優等列車が日夜闊歩していた。しかし、利用客減少や老朽化、北海道新幹…

Report No.29 蒼い翼

当時の国鉄としては斬新なクリーム地に青の帯をまとい、世界初の本格的寝台電車として寝台特急『月光』で華々しくデビューし、昼夜を問わず日本中を縦横無尽に駆け巡った月光型、583系も残るは仙台所属のN1+N2編成6両のみとなった。 583系開発当時、国鉄では…

Report No.26 日本海縦貫線号

1964年の東海道新幹線開業を皮切りに、主要幹線網の新幹線化が始まった。今や、新幹線のみで東京から函館、新潟、金沢、鹿児島中央へ行ける時代となった。しかしその裏では、速達性と利便性を引き換えに歴史の中へ消えていったものたちもあった。 2015年3月1…

Report No.18 山陰トワイライトエクスプレス <補>

山陰本線へ特別なトワイライトエクスプレスを撮影に行ったことは以前も投稿したが、すこし番外編ではなく捕捉としてのことを書きたいと思う。 寝台列車といえば、牽引機関車に流れ星の運用札が刺される。団体臨時といえど、特別なトワイライトエクスプレスで…

Report No.12 落部俯瞰

夏が終わり、いよいよ秋に入ろうかという2014年の9月のころ、夏季休暇を利用して友人と共に北海道へ渡った。このときの遠征では北海道新幹線の開業を控え、廃止が予想された北斗星、カシオペア、トワイライトエクスプレスを狙った。 友人が朝撮るならぜひと…

Report No.11 紀勢本線トワイライトエクスプレス<続>

以前も紀勢トワイライトについては触れたが、今回は前回分で触れることができなかった9月、10月分ついていくつかえりすぐって書き記したい。 和歌山DCキャンペーンのトワイライトエクスプレス初回運転の日、快晴と聞きつけ当時免許を取ったばかりの友人が車…

Report No.8 山陰トワイライトエクスプレス < II >

夏に一度行った山陰トワイライトであったが、このときどうしてもやり残したことがあり、8月の時とは別のメンバーと共に9月再び山陰の地へ赴いた。 このときは往路は狙わず、復路のみに絞ることになった。これは前回、台風で復路が散々だったこともあるが、や…

Report No.7 山陰トワイライトエクスプレス < I >

トワイライトエクスプレスといえば、JR西日本が誇る豪華寝台特急である。長きにわたり、大阪~札幌を結んできたが、2015年春ダイヤ改正で設定取り消しとなった。その後団体臨時の「特別なトワイライトエクスプレス」として2016年春までの期間限定で山陽ルー…

Report No.5 紀勢本線トワイライトエクスプレス

2014年夏、和歌山ディスティネーションキャンペーンの一環でトワイライトエクスプレスが紀勢本線で運転されることになった。和歌山DC伴う運転は9、10、11月に行われたのだが、12月に入って、またも団体臨時として運転されるという情報を得て撮影に行くことに…

Report No.3 2015年春ダイヤ改正

毎年ダイヤ改正のたびに長らく運行してきた列車や国鉄型が引退していくのが最近の常であるが、2015年もまた例にもれずであった。 寝台特急といえば少し前までは、日本海、なは、あかつき、彗星、富士、はやぶさ・・・などなど名だたる列車が多く走っていた。…

Report No.2 北のDD51を追って

2016年、北海道新幹線開業に合わせ、保守時間帯確保などの理由からついに寝台特急カシオペアおよび急行はまなすが消えることになり、最後に青いDD51を撮りたいと思い突発で遠征することにした。 と、発案したはいいものの、はまなすはダイヤ改正までいつでも…