ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.35 蒼い夢、永遠に

 前回天理臨の話をしたので今回も引き続き天理臨について触れていきたい。

 青森~天理で運転されていた24系使用の天理臨が、京都駅でEF81とDD51を付け替えるのは前回お話しした通りである。北陸方面への列車は通常0番線から発車するが、天理臨は往復ともに7番線に入線しそこで機関車を付け替え発車する。7番線に入線する理由はおおよそ、機関車付け替えで長時間停車すること、0番線に入線するためには列車密度の高い東海道線を渡らなければならないことなどであろう。

 DD51と24系で京都駅といえば、かつての寝台特急”出雲”である。出雲は0番線および2番線で付け替えを行っていたので少々状況は異なるが、付け替え作業という点だけで見れば”リバイバル出雲”といっても過言ではないだろう。

2014年10月27日、天理臨の復路が運転されるとあって、京都駅へ駆けつけた。このころ、ちょうど24系の廃車の噂が立ち始めたころであったので、いつも以上に多くのギャラリーがホームで待ちうけていた。

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入線時間になり、遠くから特徴的なV型12気筒エンジンのうなり声と6軸のジョイント音が近づいてきた。客車列車らしいゆるりとしたブレーキで赤い機関車と蒼い客車が7番線に停止すると、連結作業員が駆け寄り作業が始まる。てきぱきと流れるように連結解放作業はすすみ、DD51が咆哮一声、カチャンという軽い金属音と共に滑り出し解放された。朝日や夕日に照らされ走る寝台列車も風情があるが、機関車付け替えというのもまた客車寝台の風情の一つだと思う。