ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

スイス連邦鉄道

Report No.161 三国特急

欧州において国際列車は珍しい存在ではない。ひとたびドイツやスイスの大規模な駅へ行けば、一時間のうちに一本は少なくとも国際列車を見ることができるだろう。近年では、近距離の移動に対して飛行機を使うことによる環境への負荷を減らそうという、いわゆ…

Report No.160 マルチプレイヤー

本邦でオール二階建て車両というとE1系新幹線やE4系新幹線、あとは先頭車に目をつむれば215系程度であるが、諸外国に目を向けるとオール二階建て車両というのは存外メジャーな車両カテゴリーである。通勤電車というジャンルの中で見ても、諸外国、特に欧米で…

Report No.157 Legend

欧州では国同士で電化方式や信号設備の違いがあることなどから、国際列車にはまだ数多くの客車列車が走っている。だが、それも最近は規格化された各国対応の電車・気動車が開発されつつあり、徐々に客車列車は数を減らしている。さらに言えば、各国内のロー…

Report No.151 パノラマ急行

言わずと知れた峠路線の聖地、スイス国鉄Gotthard線は、3000~4000m級の山々が連なるアルプス山脈の谷間を縫うように走り、スイス/Zürich方面からイタリア/Milano方面へ抜ける路線である。2016年にGotthard Base Tunnel(ゴッタルド基底トンネル)が開通したこ…

Report No.137 遠戚

国鉄DD54ディーゼル機関車といえば、かつて欠陥機関車とあだ名され、法定耐用年数の18年を満たさずして引退した曰く付き機関車である。DD54は当時西ドイツで既に実用化されていたV160形ディーゼル機関車の設計を元に開発されたものだった。だが、実際に運用…

Report No.129 リベンジ

一度外を見てしまえばまた行きたくなるというもの。今年も夏季休暇を利用して欧州遠征を組むことにした。今回はスロベニア、ドイツをメインに遠征することにし、スイスはチューリッヒを中心に動く計画にし、以前から興味があると言っていた友人たち3人を誘っ…

Report No.118 ゴッタルド峠

アルプスの山々に囲まれたスイスには数多くの峠が存在するが、その中でも有名なのが南部のイタリア方面へ抜ける途中にあるゴッタルド峠だ。かつてはこの峠を越えようとして遭難するものも多く、13世紀ごろまでは道も険しく主要路としては機能していなかった…

Report No.110 Guten Morgen

日本では既に絶滅危惧種とすら言える機関車牽引の客車寝台列車だが、海を渡った諸外国ではまだまだ全盛のところもある。中国やロシアならば大陸を横断するような夜行列車が数多く運転されているし、数を減らしてきてはいるもののヨーロッパでもドイツ発スイ…

Report No.104 走る舞台

オリエント急行といえば、アガサ・クリスティーの名作推理小説「オリエント急行の殺人」など数々の文学作品、映画の舞台にもなった鉄道ファンならずとも多くの人が知っている列車だ。オリエントはもともとラテン語で東方、東洋を指す言葉で、転じてヨーロッ…