ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.158 ロケット

 日本が世界に誇る新幹線。団子鼻で親しまれた0系もさることながら、その次に有名と言っても過言ではないのがJR西日本500系新幹線だろう。新幹線営業車両として初めて時速300kmでの営業運転を行い、東京~博多間を4時間49分で結んだその速達性は、後継車両たるN700が2007年に営業運転を開始して以降も2015年まで破られることはなかった。ロケットのような長くとがった流麗な先頭部は、今でも鉄道ファンのみならず多くの人々を魅了してやまない。これは新幹線の絵文字に0系🚅と並んで500系🚄をモチーフにしたものが採用されていることからも明らかだろう。

 東海道・山陽新幹線のエースとして16両編成で駆け巡った日々も今や過去。今では8両編成に短縮され、山陽新幹線区間でこだま運用をこなしている。このうちの一往復、こだま840号で上りこだま851号で下る運用は、500系で運転されるこだまの中でも少々特別だ。この運用は下りの新大阪発が11時32分と関西圏から利用するにはちょうどいい時間帯のためか、近年では特別コラボでラッピングを施した500系が運用されている。2015年から2018年は、テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」20周年記念、山陽新幹線40周年記念ということで、500系にアニメに登場するエヴァンゲリオン初号機のカラーリングを施して500 TYPE EVAとして運行された。エヴァンゲリオンとのコラボが終了した現在はハローキティーとのコラボとなり、桜色を基調としたカラーリングを施された500系が運用されている。

 エヴァンゲリオンコラボが運転されていた2017年年末のことである。下関へサロンカーなにわを使用したサロンカーあさかぜの運転があった折に、ちょうどサロンカーあさかぜ撮影後にこだま581号があることを知って、ならばついでにと防府東IC近くの撮影地で狙ってみた。

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 さすがは本州も西端、12月2日と、もう冬もそこまで来ている中まだ紅葉が赤々と背景の山々を彩っていた。朝から澄み渡るような冬晴れの中、こだま581号でエヴァカラーの500系が防人の地へ向けて足早にやってきた。かつてのように16両で駆け抜ける雄姿はもう拝めないが、いつか来る引退の日まで様々な装いで人々を楽しませてほしいものだ。