ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.87 赤鬼

 愛知機関区に所属するDD51の多くはスノープロウの代わりにATS保護板を装着している。元々スノープロウ装着機だったとしても現在は外してしまっているものがほとんどだ。あまり雪など降らない温暖な中京圏の運用しかないため、必要になる場面が稀だからだ。ただ、スノープロウ装着でないと少し間抜けな顔に見えてしまうのが残念なところ。現在スノープロウを装着している機関車はDD51-857、1801、1803、1804の4両。原色機でスノープロウを装着している機関車がいないのがこれまた残念なところではあるがもはや貨物を牽く風景をみられるのは愛知機関区のみ。贅沢は言えぬ時代ということなのだろう。

 そんなスノープロウ装着機たちだが、昨年末、ネットでにわかに話題になったことがあった。なんと、スノープロウの先端が白に近いグレーで再塗装されたのだ。国鉄時代やJR西日本後藤車両所所属のDD51にはスノープロウ先端に白い色差しが施されているのだが、これまで愛知機関区の機関車にはされていなかった。白線が少し塗られているだけでスノープロウの存在感は各段に上がる。情報を聞いてから、何としてでも撮りたいと思い、晴れと運用が重なることを願った。

 年末、朝の石油貨物5263レを撮った後、セメント貨物を狙おうと行った海蔵川。運用を見てみると、ちょうど噂のスノープロウ装着1801号機がセメント運用に入っていた。雲が散見されたが、太陽方向は快晴。朝の絶好の光線でセメント貨物を待ちうけた。

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 エンジンをふかして、エギゾーストを轟かせながら1801号機が海蔵川の築堤を上ってきた。赤い機関車に連なる黒い貨車たち。青空に映える組み合わせで存在感を放つスノープロウ。この日はこの後気分上々で三岐鉄道北勢線で撮影し帰宅した。

こんな風景もあと数年後にはなくなってしまうのかもしれないと思うと残念でならないが、それまではしばし彼らの活躍を追っていきたい。