ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.129 リベンジ

 一度外を見てしまえばまた行きたくなるというもの。今年も夏季休暇を利用して欧州遠征を組むことにした。今回はスロベニア、ドイツをメインに遠征することにし、スイスはチューリッヒを中心に動く計画にし、以前から興味があると言っていた友人たち3人を誘って海の外へ行くことを画策した。昨年同様中国国際航空関空を発ち、北京を経由しチューリッヒへ行き、そこからスロベニアへ夜行列車で赴くというような計画だった。

 ところが9月4日、中心気圧950hPaで近畿地方へ上陸した台風21号が猛威をふるい、関西空港は高潮による浸水のみならず連絡橋にタンカーが衝突し孤立化するなど甚大な被害が出た。これによって予約していた飛行機はキャンセルとなってしまったわけだが、振替便は本来の搭乗日から3日後以降のものしか確保できないといわれ、旅程崩壊の危機に見舞われた。仮に往路の振替便が確保できたとて、関空の復旧が見通せないため、復路の運行は未定。一旦は航空券をキャンセルせざるを得なくなった。だが捨てる神あれば拾う神ありとはよく言ったもの。予定より1日早くの出発にはなるがタイ国際航空で成田発バンコク乗り継ぎチューリッヒ行きなら往復ともに少し撮影予定をするだけでほぼ旅程通りの遠征ができることがわかり即予約。遠征出発5日前にしてなんとか遠征のスタートラインに立つことができた。

 そして待ちに待った遠征当日、成田で友人たち3人と合流しバンコクを経由し19時間の飛行時間を経て晴天のチューリッヒへ降り立った。チューリッヒは朝到着だったため、夜の夜行列車までの時間を利用して本来遠征最終日に撮影するはずだった列車を撮りにバーゼル方面へ向かった。撮影対象はずばり「AKEラインゴルト」。昨年の遠征でも撮影したのだが、あいにくの曇りでの撮影(Report No.112 帰郷 - ぽっぽ屋備忘録)。ちょうど遠征日程初日にドイツ発スイス経由でイタリア方面へ下る予定となっていたので今回こそリベンジをとバーゼル近郊のItingen~Sissachのストレートに陣を構えた。異常気象か、この日の気温なんと30℃。ヨーロッパにきて日焼けすることになってしまった(笑)。

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 国際列車や貨物列車を撮影して待つこと2時間ほど、お待ちかねのAKEラインゴルトがBLSカーゴのRe485型機関車に牽引されてやってきた。雲一つない快晴の下、クリームとえんじ色のツートン塗装のTEE客車が駆けていく。遠征初日にして幸先良い滑りだし。友人たちも初海外での初カットから天気に恵まれ大満足の様子であった。