ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.125 予兆

 毎年3月のJRグループ一斉ダイヤ改正は大きな変化が起きる。廃止される列車もあれば新設される列車もある。ここ10年で言えば、定期寝台列車などの廃止が相次いだわけだが、それらの中には「事実上の廃止」という道をたどったものも多くある。どういうことかといえば、定期列車から臨時列車へ格下げし、あくまで臨時列車として設定されていない、という形をとっている列車群である。通常の定期列車の列車番号は0~5000番代を使用していることが多いが、季節臨時や臨時列車は6000~9000番代の列車番号が使用される。つまり逆に言えばダイヤグラム上でそれまで5000番代以下に属していた列車が6000番代以上へ変更されるということは「事実上の廃止」の第一歩ともとれるわけなのだ。

  今年3月のダイヤ改正では愛知機関区DD51の運用の多くがDF200の運用へと鞍替えとなったが、同時に、これまで主に6000番代として設定されていた富田~四日市間のセメント貨物がすべて8000番代へと格下げされた。6000番代とされていたのは生産調整やセメント施設の定期点検などである程度の運休などを見込んでのことであったと思われるのだが、これをわざわざ8000番代に格下げするというのは不吉な予兆ともとれる。追い打ちをかけるように、セメント貨物で使用されるタキ1900形が老朽化のためか全般検査で検査不可とされて三岐鉄道へ送り返されることも起きている。セメントの生産終了という話は聞こえてこないが、置き換え貨車の発表もない現状を見ると今の鉄道を利用したセメント輸送が残るのかどうかわからないのかもしれない。

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