ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.109 Rainy Day

 東京の中心部をぐるりと一周する山手線。現在主力の車両はE231系500番台だが、後継となるE235系が2015年から営業運転を開始し、今年2017年からはE235系量産車の営業運転が始まり、続々とその勢力を増やしている。11月11日現在、既に11本のE235系が営業運転についており、E231系500番台が山手線から去る未来もそう遠くないだろう。

 山手線を黄緑色の帯を纏った205系が走っていたのが12年前、そう考えると最近の車両のように思えるE231系500番台も少し古く感じる。E231系500番台の白を基調とした前面デザインはそれまでの質実剛健なデザインの205系に対してスタイリッシュさを感じさせ、新時代の到来を感じさせるものだった。デジタルATCの搭載、準電機ブレーキなどの新しい技術を導入し運行面での新時代を築くものでもあった。更に、それまで205系では方向幕は「山手線」固定表示であったのに対し、山手線表示に加えて、走行区間に応じて行先方面を表示する機能が追加されたり、車内情報ディスプレイが設置されるなど旅客サービスの面でも改善がなされた。

 だが、更なるサービス向上のため今後はE235系によって置き換えが進むことになり、他線区へ新天地を求めることになる。個人的には山手線というと205系E231系500番台が混在して走っていた時代の印象が強く、いまだに東京へ行くとE231系に交じって黄緑の205系がやってこないかと来ないとわかっていても思ってしまう。205系なき今、まさにE231系500番台は自分にとっての山手線の顔であり、完全撤退まで時間のある今のうちに記録しておきたいと思っていた。そんな時、所用で東京へ行くことを言い渡されたこともあり、予定の全日に東京入りし山手線で撮影することにした。しかし、ふたを開けてみると当日は台風が接近しており、決してベストコンディションというワケではなかった。だがこんな時だからこそ撮れるモノもある。せっかくなので豪雨の中走る姿を狙うべく駒込駅に向かったのだった。f:id:limited_exp:20171109233910j:plain

 ひっきりなしにやってくる山手線。気づけば、まだまだ少ないものの結構な確率でE235系がやってくる。未来の足音はすぐそこまで来ているようだった。E231系500番台の方向幕は山手線単独表示と行先方面+山手線表示が周期的に切り替わるため後者を撮るため何本か粘る必要があったが雨脚が一番強くなった時、お目当ての表示で”山手線の顔”を撮ることができた。少し雨に濡れたがこれもまた将来いい思い出になるかもしれない。