ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.101 天高く馬肥ゆる秋

 一口に「団体臨時列車」と言ってもその内容は様々である。旅行会社のツアー企画であったり、結婚披露宴を兼ねたブライダルトレインであったり、企業や学校の部活動の遠征や節目の記念ツアーであったり、はたまた修学旅行であったりと、その内容は実に多岐にわたる。

 かつては、団体臨時列車というと普通の車両のほかにジョイフルトレインと呼ばれた団体列車用車両たちが頻繁に運用されていた。国鉄末期に14系客車を改造したサロンエクスプレス東京を皮切りに客車を中心として気動車や電車、さまざまな車両が改造されジョイフルトレインとなった。JR化後は主に電車や気動車が改造の対象となり、客車ジョイフルトレインを置き換えるなどした。国鉄時代に改造されたジョイフルトレインの多くは老朽化に伴ってその多くが今では引退したが、まだ少数が活躍を続けている。そのうちの一つが大サロの名で親しまれる14系欧風客車「サロンカーなにわ」である。つい先日には7両すべてが網干車両所で全般検査を受け出場しており、しばらくの間はまだ活躍が拝めそうである。

 さて、天高く馬肥ゆる秋とはよく言ったもので、秋となると空が格段に青みを増してくる。そして青さが増すと同時に写欲も増してくるのは撮り鉄のサガだろうか。2013年の9月28日、ワケあって徹夜していて朝方何気なくネットを見ていると何やらサロンカーなにわフル編成が中央大学鉄道研究会主催で運行されるらしいとの情報をキャッチ。今ならまだ淀川橋梁での撮影に間に合うと踏んで、急きょ友人に電話するもあいにくの就寝中。仕方がないのでそのまま単身大阪へ向かった。天気はところどころ薄い雲がある秋晴れ。光線はまだ低めで雲にはかかっていなかった。淀川橋梁は欄干があるのでかぶりついて撮るのは気が進まず、せっかくなので秋空を入れて川辺から広角で撮ることに。

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 素晴らしい光線の元、青いPFに牽かれて7両フル編成のサロンカーなにわがやってきた。聞くところによれば、これは中央大学鉄道研究会設立50周年記念で企画されたものだったそうだ。歴史ある部ともなればこういった大掛かりなこともできるのだと感心した。