ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.91 つばめ

  1992年夏ダイヤ改正でかつての東海道山陽本線名門優等列車「つばめ」がJR九州の特急として復活した。この「つばめ」は鹿児島本線の特急「有明」のうち西鹿児島(現在の鹿児島中央)発着のものを改称したものだった。かつての名門特急ということもあって、JR九州は改称に合わせて、JR各社に問い合わせをし承諾を取り付けたほどだ。この「つばめ」復活では、その名前に恥じない車両、787系が導入された。今や一躍時の人となった水戸岡鋭治率いるドーンデザイン研究所で初めて本格的にデザインされた特急車両である。エッジの効いたロボットのような近未来的フロントフェイスにガンメタリックの車体、車内は航空機のような荷物入れに高級感のあるシックな車内、さらにはビュッフェ車とかなり力の入った車両だ。フロントフェイスはどこかフランスTGVを彷彿とさせる日本の車両にはあまりないデザインだ。

 「つばめ」として登場した後は「有明」、「かもめ」と運用を広げていき、九州新幹線の開業で「つばめ」としての役目を終えた現在も「有明」、「かもめ」、「かいおう」、「にちりん」、「ひゅうが」、「きらめき」、「みどり」、「きりしま」と幅広く運用されおり、編成も4両から12両まで様々な両数で運転されている。中でも「かもめ」運用は基本編成6両または7両で繁忙期最大8両に増結される花形運用である。

 ゴールデンウイークが始まろうかという去る4月末、あわよくば増結8両を狙うため一路28日夜、最終の博多行のぞみに飛び乗って九州へ赴いた。博多駅で友人と落ち合ってまずは朝の「かもめ」送り込みを兼ねた「有明2号」を撮影しに鹿児島本線 渡瀬~南瀬高へ。ここでは露払いに415系8両を撮影(Report No.89 白電 - ぽっぽ屋備忘録)したのち、本番の787系有明2号のおでましとなった。

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 415系のときと比べると太陽が少し高くなり光線状況もよくなった中、ガンメタリックの車体に朝日を反射させて787系がやってきた。絶妙な角度からの光線がエッジと緩やかな曲面を描く前面を浮かび上がらせた。増結8両ではないのが残念だがそれでも7両でかっ飛ばしていく姿は魅力的だった。

 この後は長崎本線沿いにコマを進め、九州を代表する撮影地と言っても過言ではないだろう、長崎本線 肥前大浦~多良の有明海バックの撮影地へ。

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 春霞であいにく対岸は見えなかったがそれでも九州きっての撮影地で増結8両787系を撮れるとあって友人と共に士気は高かった。初夏のような陽気の中、待つこと15分。狙いの8両がやってきた。先頭車のエッジがきらりと光っているのがなんともカッコイイ。側面のつばめをあしらったエンブレムや元ビュッフェ車の中間車もまた歴史を感じさせる。787系もすでに登場から25年。兄貴分となる783系のリニューアルが始まったこともあり、そのうち何かしらまた動きがあるかもしれない。今の姿を記録するのは早めのほうがいいのかもしれない。