ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.80 Winter Present

 去る2017年3月4日、JR各社でダイヤ改正が実施された。今回の改正で個人的に一番驚いたのは愛知機関区DD51の石油運用である。今まで、石油運用は定期・臨時含め最大5往復設定されていたのだが、今回の改正で朝の5263レ~5282レ、および夕方の8075レ~6286レ(改正前75レ~6286レ)がDF200の運用となり、DD51が担当する残りの3往復は全て8000番台や6000番台の列車、つまり臨時便とされたのである。これには、2017年度からの四日市の石油製油設備の減産が影響しているという話もあり、将来的な減便は避けられないようだ。幸い、3月5日時点でDF200が四日市~塩浜間での試運転を行ったとの情報はないためDF200が受け持つこととなった2運用も、しばらくはDD51による代走が続くものと思われる。

 その他の運用を見てみると、コンテナ運用、セメント・フライアッシュ運用は改正前と変わらずDD51の運用として残存した。しかし重連が組まれるなど花形運用であった石油運用がダイヤ上臨時便にされたことは、愛知機関区のDD51の余命が幾ばくも無いということを如実に表しているように思えてならない。末期の日本海きたぐに、あけぼのなどがそうであったように定期からの臨時への格下げ、そしてしばらくしての設定なしという流れは想像にたやすい。ただし留意すべきは現状愛知機関区のDF200はDF200-223の1両のみであることだ。新たにDF200が追加配置されるまで、しばしはDD51たちの残りの活躍を見ることができるだろう。

 さて、この冬、1月16日に四日市周辺は記録的な豪雪に見舞われた。関西本線では雪による列車遅延やポイント不転換でダイヤは大幅に乱れ貨物にも運休が続出した。その翌日、1月17日はうって変わって午前中は快晴予報であった。雪景色を走るDD51を撮れるのはこれが最後かもしれないと急遽車を借りて四日市へ。朝の6287レ、5263レから狙えば雪をかくかもしれないと思い塩浜駅で構えたのだが、6287レは発送便が運休となっていたためか運転されず、5263レに至っては返却がなく重連回送。これでは収まりがつかないので藁をもつかむ思いで朝のセメント便を撮りに海蔵川へ。途中脱輪している車がありどうにも撮影地まで乗り付けるのは困難であったので脱輪していた車の後ろに駐車して雪に埋もれ道なき道となった農道を雪中行軍。なんとか通過5分前に定位置に着くことができた。

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 富田で留置を見るのを忘れていたのでどの罐が来るのかは完全にくじ引き状態だったのだが、やってきたのはDD51-825。A更新切り抜きナンバーの赤デコだった。雪に真っ赤な機関車。スノープローがないのが残念だが、雪景色の中スノープローなしの機関車というのも記録写真の意味合いとしてはある意味貴重かもしれない。

 今回の改正でも一応はDD51の運用として残ったセメント便。今後は石油便よりこちらがメジャーになるのかもしれない。