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ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.77 小旅行

 国鉄末期、大都市圏では新性能電車が導入され輸送改善がなされていたが地方電化路線はまだ数多く「ゲタ電」と呼ばれた旧型国電が現役で残っていた。旧型国電はいわゆる新性能電車とは性能が大きく違うため、運用上、保守上も制約が大きく、地方線区の輸送改善のためには旧型国電を新性能車両に置き換える必然性が出てきた。そこで地方線区向けに新しく導入されたのが105系であった。

しかし、折しも国鉄末期、国鉄の財政事情は苦しく、車両を新造する余力は十分にはなかった。そこで、余剰車両を改造して105系相当にすることになった。車両は主に常磐線運用から離脱した103系が対象となり、各地の地方路線へ導入されていった。そのうちの一つが和歌山地区に投入された車両は当初クリーム色にオレンジ色の帯を巻いた「春日色」という色をまとっていた。その後、和歌山線系統のみにこの春日色が残り、紀勢本線系統の105系はオーシャングリーンに白い帯という塗装に代わっていった。春日色の105系は通常和歌山線などの運用が主であり、新宮方面への入線は稀であったのだが、時たま検査の都合などで代走することがあった。2010年からは始経費削減策の単色化が始まり、春日色は随時オーシャングリーン単色に塗り替わっていった。単色化が進む中の2015年10月に紀勢本線トワイライトエクスプレス(

Report No.11 紀勢本線トワイライトエクスプレス<続> - ぽっぽ屋備忘録

)が運転されたとき、ちょうど春日色が紀勢本線代走運用に就いていたので海辺らしい風景で撮ってみることにした。

 やってきたのは、紀伊浦神付近の岬。岬にある漁港からは対岸の小さな港を望むことができた。背景には切り立った山、港には漁船も係留されているのでちょうど和歌山の海辺らしい風景だ。

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 しばらく待ってみるとお目当ての春日色105系がトコトコと駆けてきた。海、漁船、山、そして明るい春日色の車体。どこか懐かしい風景に心癒された。