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ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.60 花道<後篇>

 衣浦臨海鉄道は碧南線と半田線を運営している第3セクター鉄道である。碧南線はフライアッシュ・炭酸カルシウム輸送を行っており、半田線は衣浦港周辺に点在する工場などへの工業材料、製品の輸送を主体とするコンテナ列車が運行されている。かつては専用貨物の運行も行われていたのだが、輸送需要の落ち込みなどから現在は1日1往復のコンテナ高速貨物のみとなっている。半田線は武豊線の東岩成駅から分岐し半田埠頭駅までを結ぶわずか3.4kmの路線であり、コンテナ高速貨物は武豊線大府駅から直通で運転される。

 なお、碧南線と違い、半田線は重連運用ではなく単機運用である。そして、半田線で運用される機関車はその日の碧南線の下り列車の先頭を務めた機関車が使用される運用となっている。このため、DD51の代走となると半田線でDD51牽引のコンテナ貨物が運行されることになる。今や構内など以外では見かけることがほぼできなくなってしまった非電化コンテナ貨物を牽引するDD51が撮影したく、前篇でお伝えした碧南線の運用は半田線へ転戦した。まずは昼過ぎの東岩成からの550レを撮影したのだが、三連休ということが重なってか両数が通常より多く残念ながら尻切れトンボになってしまった。しかし、本題はここからである。衣浦臨海鉄道の方々のご好意から機関区、および出発線、コンテナホームでの撮影許可が下り、大勢のギャラリーと共に社員のかたに連れられぞろぞろと構内へ。

 「お昼ごはんだけ食べさせてください、そしたら機関車移動させますんで(笑)」とは現業の方のお言葉。しばしお昼休憩の後、コンテナ列車から切り離され給油設備横に停車していたDD51を給油設備が足回りにかからない位置まで動かしてくださった。

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 半田埠頭駅にはいまだにタブレット授受器が設置されており、実際にタブレット閉塞で運転を行っている。残念ながらDD51-853のタブレット受けはかなり昔に撤去されているのでいささかミスマッチな印象はあるが、それでも数少なくなったタブレット授受器との2ショットを写さないわけにはいかなかった。

このあとはコンテナホームへ移動して撮影。

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 そろそろ出発線に移します、との案内がありDD51がDML61エンジンをとどろかせて出発線へ移動。時折顔を出す西日に照らされるその姿を至近距離で何回も切り取った。轟くエンジン、赤い車体を紅に染める西日。自身が生まれてもいなかった国鉄時代に少し思いをはせた夕方であった。