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ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.59 花道<前篇>

 DE10を基本とするDE11やDE15といった派生形式および各地の地方鉄道向けの支線用機関車は全て用途などが少しずつ違うのみでDD51と同じDML61系列エンジンなどの基本構成は同じである。更にいえばDE10系列は、DD51をもとに設計されている為、設計上DD51とDE10系列との大きな差は、本線向けか支線向けであるか、エンジンの搭載数と軸重程度である。共通設計故、DD51で走行可能な路線であればDE10で走行可能である。また、緊急に代替する必要が出る際には、別途運転できる運転士を養成したり、手配する必要もなく、整備場も共通部品が多いため非常に都合がよい。

 愛知県で半田線と碧南線の2線を運行している衣浦臨海鉄道ではDE10の派生形式であるKE65を使用しており、検査などで機関車数が足りない場合には愛知機関区のDD51を借り入れて運行を行っている。しかし、いくら共通設計といえども本線用機関車のDD51に対して本来入れ替え用であるDE10系列は運転台の向きや走行性能が異なるので、代替運転に備えて多少の訓練自体を行う必要がある。このため衣浦臨海鉄道では毎年数回、愛知機関区よりDD51を1両借入し訓練を行っている。

 去る2016年10月8日訓練運転が行われ、土曜日ということで碧南線と半田線両線で愛知機関区のDD51-853が運用された。昨年度訓練運転としてDD51-852が借入られた際に衣浦臨海鉄道開業40周年、および三岐鉄道とのフライアッシュ・炭酸カルシウム輸送25周年を記念してヘッドマークが取り付けられた。さすがに今年は節目の年ではないのでヘッドマークがつくとは思っていなかったのだが、話を聞いているとどうやら今年もヘッドマークがつくとのことだった。昨年は碧インターで撮影したので今年は明石陸橋で撮影することにして友人と連れ立って碧南市へ向かった。

 通過2時間前から設営を始めたが、天候は時たま晴れ間がのぞくものの雲は厚く、晴は期待できなさそうだった。顔見知りや他の友人たちも合流し、昨年できなかった超望遠アングルで構図を固め通過を待った。f:id:limited_exp:20161008222626j:plain

8時40分過ぎ、DD51-853がヘッドマークを掲げてKE65-5と協調重連運転を行いながらホキ1000を引き連れてゆっくりとやってきた。重い機関車と貨車のジョイント音の調べが大勢のギャラリーの足元を通過していった。

 これを撮ったあとは碧南市駅での荷下ろし前の停車を狙うため碧南市駅へと向かった。列車は一度本線から引き揚げたのち場内へ入れ替えを行い、荷下ろし線へ引き込まれる。荷下ろし線に停車すると衣浦臨海鉄道の方々から許可が下り、即席撮影会の始まりである。

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 荷下ろしまでの少々の時間、ヘッドライトを輝かせ停車するDD51をギャラリー皆が思い思いに切り取っていた。途中何度か太陽が挿し、そのたびに操車場内はシャッター音の嵐であった。心行くまで楽しんだ後は衣浦臨海鉄道の来年のカレンダーとキーホルダーを購入した。DF200の本格投入が迫り、切り抜きナンバーの国鉄色も853号機のみとなった今、輝かしい花道を準備してくれた衣浦臨海鉄道にはいくら感謝しても足りないだろう。本当にありがたさでいっぱいであった。

 この後は、碧南線内の訓練運転もあったのだが、返しのDD51牽引の貨物のみを撮って午後の半田線の部へと転戦した。半田線についてはまた後日掲載したいと思う。