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ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.49 蒼き翼を纏いて晩秋の湖西に降り立つべし

 583系といえばかつては全国を昼夜問わず駆け巡っていたわけだが、向日町に所属していた車両たちが引退し、現在は秋田車両センター所属のN1+N2編成6両のみとなった。紅葉真っただ中の一昨年秋、11月27~28日にかけて秋田から京都への観光団体列車として秋田の583系が運転されると聞いて撮影に出向くことになった。

 2014年当時、秋田など東北方面から関西方面への最短経路は奥羽本線羽越本線信越本線北陸本線湖西線、を経由するいわゆる日本海縦貫線ルートであった。このうち、北陸本線直江津から金沢までの区間は2015年3月の北陸新幹線長野-金沢間の延伸によって第3セクターへの移管が決定しており、開業後は特急サンダーバードの運転区間短縮、特急はくたかの廃止などが予定されていた。

 第3セクター鉄道へ移管されるとなると、当該区間はJRの所有路線ではなくなるため、通過するためには線路使用料を支払う必要が出てくる。このため、多くの場合、JRでは第3セクターへ移管されると線路使用料を支払わずに済む代替迂回ルートを使って運行することになる。これによって多少運転時間は伸びるものの、利益率を維持することが可能だからである。

 ゆえに、北陸新幹線開業を間近に控えたこのときの583系の来京は、おそらく583系が日本海縦貫線を用いる最後の運用となる可能性があったため、眠い目をこすりつつ友人の運転する車で夜更け前から北陸本線の南条~王子保へ向かったのだが、あいにく太陽の方角は薄雲がかかっておりトロ火での通過となったため、その後敦賀停車を利用して追っかけ、湖西線はマキノ~近江中庄のインカーブへと向かった。

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EOS50D SIGMA 50-500mm

 福井県内とはうって変わって滋賀県内は澄み渡る快晴、冷え切った初冬を感じる気温の中、所せましとギャラリーの皆さまと肩を寄せ合い場所を確保。マキノ駅方面の高架橋にちらっと3灯のヘッドライトとクリームと濃紺の翼が見えた。高規格路線を製造40年超とは思えない快足で蒼き翼は駆け抜けていった。

 記憶が正しければ、この時の来京より後、関西方面への運用は東海道本線経由となっており、日本海縦貫線経由の運転実績はないので、このとき撮影に行っておいたのは間違いではなかったようだ。