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ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.47 驀進

蒸気機関車 JR西日本 客車列車

 動力近代化計画、通称無煙化により蒸気機関車は全国の国鉄路線定期列車から姿を消した。無煙化末期には伯備線函館本線などに少なくなった蒸気を一目見ようと多くのファンが訪れるなどSLブームと呼ばれるものが発生した。更に、これまで鉄路を支えてきた蒸気機関車を近代産業遺産として動態保存しようという機運が高まったことから、1970年、大井川鉄道で復活蒸気機関車の動態保存運転が実施されたことを皮切りに、日本の鉄道100周年にあわせて国鉄でも蒸気機関車の動態保存が始まった。

 国鉄の鉄路から蒸気機関車が消えて3年後の1979年、山口線にて蒸気機関車の動態保存運転が行われることになった。動態保存運転は小郡(現在の新山口)~津和野を1往復する臨時快速列車とされ、「SLやまぐち号」と命名された。そしてJR化の今も運行され、全国から蒸気機関車のロマン、鼓動に触れようと多くのファンや観光客が訪れている。

 SLやまぐち号の牽引機には通常C57-1が使用されるのだが、一部期間では特別にC56-160が連結され重連運用となる。このうちC56-160に関しては、北びわこ号SLやまぐち号などで高速運用を数多く行ってきたため、走行装置やボイラーの老朽化が進んでおり、2016年度限りでSLやまぐち号からの運用を離脱し、D51-200に置き換えられることになった。

 これに伴い、この夏に設定されているSLやまぐち号重連運用はおそらくC56-160最後のSLやまぐち号でのC57-1との重連運用となることから、友人たちに誘われたのもあって去る7/23に山口線へと赴いた。梅雨も明け、いよいよ夏本番という天気の中、往路を大山路踏切や長門峡などで撮影した後、復路を本門前踏切で撮影することになった。本門前踏切につくとすでに十数人が思い思いのアングルを試行錯誤しており、開きスペースを見つけてそこへ友人と入らせていただいた。照り付ける日差しに我慢できず近くの自動販売機で飲み物を買ってしばし車で休憩。そして2本ほど普通列車が行ったあとはいよいよ本番である。

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NikonF4s/AF Nikkor 80-200mm F2.8 ED/Velvia100(+1)

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Canon EOS7D MarkII/SIGMA 50-500mm F4.0-6.3

 津和野駅方面から遠く汽笛一声が聞こえ黒煙が高く上がった。それから何回か、谷間に汽笛をこだまさせながらC57-1を先頭にC56-160が重連で12系SLやまぐち編成を牽引して山腹のカーブをなめるように煙を這わせ文字通り”驀進”してきた。煙を濛々と吐き、黒鋼の2両の機関車が大地を震わせて香ばしい煤の香りを漂わせ駆け抜けていった。