ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.16 金沢工臨

幹線路線となると、乗り心地の向上や騒音の軽減などの目的でロングレールが採用されている。しかし、レール交換のたび、毎度毎度現場でロングレールを一から作っていては時間も人件費もかかるため、あらかじめ工場などで1本150〜200m程度の長さまで溶接したものを用意してそれをレール運搬車に載せて現場へ運び、必要とあれば現場で卸されたレール同士を溶接して更に長いロングレールとする方法がとられる。

余談だが、ここで問題になるのが気温である。レールの材料は鉄鋼であるので、温度によって伸縮し、鉄などの材料の場合一般的に温度が高くなれば伸び、低くなれば縮む。(材料力学的な話であるので興味がある方は調べてみると面白いと思う。)

よって、真夏や真冬といったときにレールを輸送し据え付けてそのまま季節を越してしまうと気温によって長さが大きく変わってしまうこともある。もっとも、交換が必要かどうかはこれ以外にも輸送量や線形、自然環境からくる摩耗量や腐食量などを考慮決まるので、決してこの特定の時期のみに運転されるわけではない。ただ、真夏や真冬といった気温が極端な時期に交換するというのは、あまり望ましくないということらしい。

さて、今回は、金沢支社方面へのロングレール輸送の返却回送があると聞き去る4/11日、湖西線近江中庄へ赴いた。

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NikonF4s/AF Nikkor 80-200mm F2.8 ED/Velvia100+1

いざついてみると比良おろし吹き渡る晴天で通過までずいぶんと寒い思いをした。通過時間が近くなるにつれ人が増え最終的に7人ほどでの撮影となった。強風の影響ですこし徐行しての通過だったのだが、一時雲の影とDD51が並走しており、肝を冷やした。だが、徐行のおかげで雲の影は無事抜けてくれ晴れで撮影でき、久々の鉄を満喫できた。