ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.8 山陰トワイライトエクスプレス < II >

夏に一度行った山陰トワイライトであったが、このときどうしてもやり残したことがあり、8月の時とは別のメンバーと共に9月再び山陰の地へ赴いた。

このときは往路は狙わず、復路のみに絞ることになった。これは前回、台風で復路が散々だったこともあるが、やり残したことそのものが復路でしか撮れないものでもあったからだった。

復路は往路に比べて順光となる撮影地が少ないため、1発目は無難に黄波戸~長門市のカーブへ向かった。

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山陰本線 黄波戸〜長門市

秋口とは言えまだまだうだるように暑い9月中旬、刈り入れが始まった稲田の間を新しくなったヘッドマークを掲げトワイライトエクスプレスは通過していった。

さて、この後が本題である。8月にやり残したこと、それは有名な須佐~宇田郷の惣郷川橋梁を渡る車両をシルエットで撮ることであった。当時の天気は澄み渡るほどの快晴、期待に胸を膨らませ友人たちと共に途中東萩で停車中のトワイライトエクスプレスをしばし撮影し宇田郷〜須佐間にある惣郷川橋梁へ向かった。

DD51-1186+トワイライトエクスプレス

山陰本線 宇田郷〜須佐にて

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▲同上

2列車ほどの普通列車が通過したあと、日は遠く日本海のかなたに沈んだ。日没後しばしたったころ、遠くから少し長めの汽笛が聞こえた。"トワイライトエクスプレス"の名の通り黄昏の空を背景に表れたシルエットは、上り勾配へ向けてエギゾースト音を大きくしながら排煙をたなびかせて橋梁を渡っていった。何年も夢見てきたその風景は本当に感動的で、武者震いした。

翌日伯備線内でも撮影したのち、満足感と達成感に満ちた第2回山陰遠征を終えたのだった。