ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

Report No.1 石北臨貨

石北本線といえば、常紋峠、北見峠といった峠越えの路線である。石北本線では、北見地方からの農産物を輸送するため、季節限定で貨物列車が運行されている。

前述のとおり、峠越えのため貨物列車は機関車2両を用いて走行している。また、冗長ここでは割愛するが、石北本線の歴史的経緯から、遠軽駅スイッチバック式になっているため単に機関車を重連とするのではなく貨物列車の前と後ろに連結するプッシュプル方式を取っている。(なお、かつては重連の時期もあった。)

この貨物列車、収益性が乏しいため幾度と廃止の噂が流れており、2014年3月をもって廃止されるとの話が出ていた。また北海道のJR貨物DD51最後の活躍の場とあって、多くのファンが訪れていた。

私もまた例外ではなく、2014年3月10日、北海道は旭川の地を踏んだのであった。旭川からは、関西からの友人と合流し、北海道の友人の運転する車で石北臨貨を3日間追ったのだった。

初日は翌日の8071レを撮影すべく丸瀬布までコマを進めた。

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翌朝、後補機がA更新機であることを確認した後、145kpで迎え撃った。たんまり、とまではいかずともほどほどの着雪でゆっくりと鉄路をかみしめて登ってくるDD51は勇ましかった。

さて、145kpで迎え撃ったあとはさすがに追いつけるわけもないので朝食を兼ねた昼食をいただき、生田原で温泉に入り、夜に備えた。

 

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ゆっくりと休んだ後は夜戦である。北見付近から愛別近郊まで追っかけ、踏切という踏切、追いつけた場所という場所で撮った。3月といえど夜の道東は冷え込み、震えが止まらなかった。そして、夜戦を終えたあと、再び丸瀬布まで戻り、翌朝に備えた。

 

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翌朝は上白滝の国道オーバークロスで朝日に照らされる8071レを撮ることから始まった。このときの気温は氷点下15度であり、初めて体験する氷点下2けたに凍えるどころの話ではなかったのを覚えている。

 

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そして、その後は北見方面へ向けて追いかけを開始し、追いつけたところで撮っていった。

 

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ここは本来俯瞰で撮影する場所であるが、追っかけでは登る時間さえ惜しいため致し方あるまい。

 

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遠軽でまたも追いつき、遠軽発車を撮影。排煙高らかにエギゾースト音とともにゆっくりと加速していくその様は今までで一番といっていいほど威厳ある姿だった。

 

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この後は生野で追いつきここでも撮影。知り合い曰く、A更新はB更新と違いエンジンを交換していないため黒い排煙が出やすいらしい。

 

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そして、最後は金華のカーブで撮影し、この石北遠征を締めくくったのであった。

 

この遠征では友人におんぶにだっこ状態であり、非常に助けられた。この場を借りて感謝の意とさせていただきます。ありがとうございました。