ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

JR西日本

Report No.128 夢物語

平成最後の年となった今年7月、西日本は停滞した梅雨前線によって記録的豪雨に見舞われた。河川の氾濫や土砂崩れなどが西日本各地で相次ぎ、多数の死傷者をもだすことになった。特に岡山・広島地域の被害は深刻で、日本の大動脈たる山陽本線で土砂崩れや盛土…

Report No.126 悲願の末路

2018年3月31日、JR西日本三江線はその88年の歴史に幕を閉じた。島根県江津から広島県の三次までを結ぶ全長108.1kmのローカル線であり、本州では初の100km超えの路線の全線廃止となった。江の川沿いに山陰方面と山陽方面を結ぶ陰陽連絡船として計画され、部分…

Report No.123 押し屋

山口線では例年、年末年始に休暇の観光需要を見込んで蒸気機関車牽引列車の運転が設定される。年末のものはいつも通りSL「やまぐち号」として運転されるが、年始のものは初詣にちなんでSL「津和野稲成」号として名前を変えて運行される。ヘッドマークもこの…

Report No.117 懐かしのシュプール

かつてはブルートレインなどの優等列車から普通列車まで、客車列車は幅広く運転されていたが、今や一部のイベント用などの波動用輸送や観光列車を除いてめっきりその数を減らしてしまった。特に2000年代以降、低価格な高速バスの台頭や新幹線サービスの向上…

Report No.111 冬光線

山陽方面へのレール輸送は、大抵の場合、宮原区常駐の下関区所属EF65-1000が牽引するのだが、時たま宮原所属のDD51が牽引に充当されることがある。だが、山陽本線方面のレール輸送のダイヤは夜もしくは早朝に向日町に帰ってくるものが多く、日が長いうちしか…

Report No.106 野を越え、山越え、谷越えて

いささかばかり欧州遠征の話が続いたので今回は国内での話を思い出して書いてみることにしよう。 7月の中旬、知人からDD51牽引の35系新型客車の試運転が山口線でまた走るとの話を教えていただいた。これの前回のDD51牽引の試運転(Report No.100 復刻 - ぽっ…

No.103 九頭竜川

鉄道のダイヤグラムでは列車一つずつに列車番号と呼ばれる管理番号が振られていおり、JRの場合、それぞれの列車は1~9999までのいずれか数字で表される。付番方法には規則があり、特に6000、7000、8000、9000番代は所謂臨時列車のための列車番号である。6000…

Report No.102 おわら風

お盆というと、京都五山送り火に代表されるように全国で祭りや慰霊行事が多数催される。お盆行事の多くは8月15日を中心に前後数日に集中して行われるが、中には盆と名はついているものの、これ以外の期間で開催されるものもある。その一つが富山県の八尾地区…

Report No.101 天高く馬肥ゆる秋

一口に「団体臨時列車」と言ってもその内容は様々である。旅行会社のツアー企画であったり、結婚披露宴を兼ねたブライダルトレインであったり、企業や学校の部活動の遠征や節目の記念ツアーであったり、はたまた修学旅行であったりと、その内容は実に多岐に…

Report No.100 復刻

SLやまぐち号には永らく、12系客車を改造したレトロ調車両が用いられてきた。しかし、使用されている12系は、最も新しいものでも1971年製であり車齢は46年を超えている。車齢46年ともなれば、経年による老朽化は深刻で、近々置換計画が持ち上がるのではない…

Report No.98 復活

蒸気機関車と言われて多くの人が真っ先に思いつくのはもはや代名詞にもなっている「デゴイチ」だろか。1935年に製造開始し、1950年の製造終了までに1115両が製造され、北は北海道、南は鹿児島まで配置され、全国どこでも見ることのできる機関車だった。それ…

Report No.97 朝帰り

鉄道車両は最近の軽量ステンレス車両やアルミ車両と呼ばれるような車両でも20トン以上の重さがある。一見骨組みだけに思えるコンテナ貨車ですら18トン以上ある。一般的な乗用車が1.5トン程度であることを考えればかなり重く感じられるのではないだろうか。だ…

Report No.95 湖西線

湖西線は京都府山科駅から滋賀県の近江塩津駅までを結ぶ日本海縦貫線を構成する路線の一つである。その名の通り、琵琶湖の西岸を走り、北陸と関西を短絡する路線になっている。短絡し、高速化する目的から、基本的に勾配19‰以下、一部例外を除き曲線の曲率半…

Report No.93 縁の下の力持ち

レールは車輪が上を走るごとにその荷重などから変形、疲労、損傷、磨耗していく。さらに鋼を材料にしているので長い間使われると腐食もするし、直流電化の鉄道であれば電食もする。故に安全運行のためにはレールの定期的な交換が不可欠である。 急曲線の多い…

Report No.90 オイラン列車

最近だとオイランと言われてもなかなかオイランが何なのかわからないという人が多いのではないだろうか。漢字で書くと花魁となりこれまた難読だ。花魁とはかつて存在した吉原遊郭の遊女で高位の者を指す言葉だった。つまるところ、早い話が現代でいう風俗街…

Report No.88 寝台列車

昨今はJR九州の「ななつ星」に代表されるような所謂「豪華寝台列車」と呼ばれるようなものがJR西日本、JR東日本から発表され新たな寝台列車時代を迎えようとしている。かつての寝台列車といえば地方と都市部を結ぶ広域大量輸送手段だったのだが、高速バスや…

Report No.86 潮風

山陰本線に「出雲」の名前が帰ってくる、そんな胸踊る発表がされたのは2017年の始めのころであっただろうか。14系サロンカーなにわ5両を使用してDD51が牽引し、大阪〜米子を往復の運行で、往路はだいせん、復路は出雲のヘッドマークを掲げて走るという大盤振…

Report No.85 残影

国鉄型の急行型、特急型車両はその多くが分散冷房を採用していた。153系、165系、455系、485系、キハ58などなど、国鉄の顔を代表したような車両の多くが分散冷房であった。これは、分散冷房を採用することで騒音が減ること、屋根にダクトを設置する必要がな…

Report No.82 11年前

2006年3月17日発の運転をもって客車寝台特急「出雲」が廃止された。そして、これをもって山陰本線におけるDD51の定期運用および客車列車は消滅となった。それから11年の今年、山陰本線にDD51牽引でサロンカーなにわを使用した団体臨時列車が走ることになった…

Report No.77 小旅行

国鉄末期、大都市圏では新性能電車が導入され輸送改善がなされていたが地方電化路線はまだ数多く「ゲタ電」と呼ばれた旧型国電が現役で残っていた。旧型国電はいわゆる新性能電車とは性能が大きく違うため、運用上、保守上も制約が大きく、地方線区の輸送改…

Report No.76 転勤

北陸新幹線長野〜金沢延伸開業はそれまで長野新幹線と呼ばれてきた北陸新幹線が本当の名前を取り戻した瞬間でもあった。同時に、それまで北陸方面と首都圏を結ぶ連絡網を担っていた特急列車、路線にとっては栄光の歴史の終わりを意味した。 北陸新幹線延伸…

Report No.75 みかんの丘

みかんの花が 咲いている 思い出の道 丘の道 はるかに見える 青い海 お船がとおく 霞んでる 1946年に発表された日本を代表する童謡の一つ、「みかんの花咲く丘」の一節だ。この歌は静岡県伊東市をモデルにした歌で、太平洋とみかん畑の続く静岡の情景を情緒…

Report No.72 Express

今や定期列車から消えてしまった急行列車であるが、かつては関西圏でも多くの急行列車が運行されていた。その一つが、急行「だいせん」であった。2004年に廃止された急行「だいせん」は、末期こそキハ65による運転であったが、1999年10月までは昼行はキハ58…

Report No.69 煤煙の記憶

福知山線の宝塚~福知山間、山陰本線の福知山~城崎温泉間が電化され今年で30年になる。両区間とも現在では電車特急が闊歩する路線となっているが、電化前までは気動車優等列車や客車列車の楽園であった。キハ58やキハ181といった気動車が往来する中、客車列…

Report No.67 面影

2000年以降、青い機関車と青い客車、「ブルートレイン」と呼ばれ親しまれた寝台列車たちの時代は高速道路網の発達や新幹線網の延伸、航空券の低価格化などによって続々と終焉を迎えた。京都~長崎を結んだ寝台特急「あかつき」もその一つであった。「あかつ…

Report No.65 エンブレム

日本初の特急用電車として開発された151系は欧州のTrans Europe Express(TEE)を意識した外観と塗装でそれまでの国鉄に新風を吹き込んだ。この、151系の先頭部には、それまでの列車になかった新たな”シンボル”が輝いていた。公募によって募集・決定された特急…

Report No.55 我は海の子

我は海の子白浪の さわぐいそべの松原に 煙たなびくとまやこそ 我がなつかしき住家なれ。 童謡、「われは海の子」の一番の歌詞である。この「われは海の子」で歌われている海がどこかというのはいまだに諸説あるようだが、松原と海、漁村と言った日本の海岸…

Report No.53 瀬戸内イエロー

機械は色々な材料を用いて作られるが、その中でも最も一般的なものといえば鉄鋼材料だろう。鉄鋼材料は安価でかつ強度のある材料で、そしてその強度やその他特性を含有成分や製鉄方法、後処理などによって変化させやすいため様々な機械に利用される。鉄道も…

Report No.51 赤ひげの山賊

日本の鉄道史は山との闘いであったと言っても過言ではないだろう。環太平洋造山帯に位置する我が国は、国土のおよそ2/3が山地であり、残り1/3の平地に数々の都市が点在している。つまり、これらを鉄道で結ぶことは山をいかにして攻略するかということになる…

Report No.49 蒼き翼を纏いしもの

583系といえばかつては全国を昼夜問わず駆け巡っていたわけだが、向日町に所属していた車両たちが引退し、現在は秋田車両センター所属のN1+N2編成6両のみとなった。紅葉真っただ中の一昨年秋、11月27~28日にかけて秋田から京都への観光団体列車として秋田の…