ぽっぽ屋備忘録

にわかな鉄道好きによる日々の撮影の備忘録

貨物列車

Report No.63 秋風の便り

日が短くなり、風も肌寒くなり、動植物が冬支度を始める秋。秋になるとユーラシア大陸からの乾いた空気が日本列島を覆うようになり、いわゆる”秋晴れ”が多くなる。とは言うものの今年は例年に比べ雨や曇りが多く、日照時間が少なかったため、あまり気持ちの…

Report No.62 フィルムとデジタルのお話

ほんの20年ほど前まで、写真といえばフィルムが主流であった。デジタルカメラは1975年にコダックが発明したが、1990年代まで高価でフィルムを使用する銀塩カメラに劣っていたこと、家庭用コンピューターの普及状況なども相まってあまり普及しなかった。しか…

Report No.60 花道<後篇>

衣浦臨海鉄道は碧南線と半田線を運営している第3セクター鉄道である。碧南線はフライアッシュ・炭酸カルシウム輸送を行っており、半田線は衣浦港周辺に点在する工場などへの工業材料、製品の輸送を主体とするコンテナ列車が運行されている。かつては専用貨物…

Report No.59 花道<前篇>

DE10を基本とするDE11やDE15といった派生形式および各地の地方鉄道向けの支線用機関車は全て用途などが少しずつ違うのみでDD51と同じDML61系列エンジンなどの基本構成は同じである。更にいえばDE10系列は、DD51をもとに設計されている為、設計上DD51とDE10系…

Report No.57 新世界より

日本の鉄道は土地柄路盤の弱い路線が多く、高速化や大量輸送、大出力化の足かせとなってきた。 これが顕著に表れているのがディーゼル機関車の歴史である。欧米ではディーゼル機関車というと主流は所謂ディーゼル・エレクトリック方式と言われるものだ。ディ…

Report No.54 孤城落日

はるばる北海道は五稜郭機関区から川崎重工へDF200-123が入場し、その後愛知機関区へと転属となった。そしてつい先日よりDF200が深 夜の本線試運転を開始した。DD51最後の牙城であった愛知機関区にも既にDF200用研修設備が設置されており、置き換えの日が刻…

Report No.41 銀河鉄道の夜

石北本線は旭川~網走を結ぶ”本線”である。本線と言えど、一日数往復特急がある程度でそれを除けば、非電化単線のいわゆるローカル線である。単線であるため、もちろん列車交換のために途中駅には交換設備が備わっているところがある。 そのうちの一つに下白…

Report No.36 昭和の残り香

かつての日本、特に高度成長期ごろまでは今ほど道路網は整備されておらず、物資の輸送といえば鉄道貨物が主力であった。この頃は、国鉄だけでなく、私鉄でさえも貨物輸送を行っており、国鉄から私鉄へ、私鉄から国鉄へ貨物のリレーが日常的であった。 郊外や…

Report No.30 雪国の名残

先日、とある新聞記事で運用消滅のためJR北海道所属のDD51が廃車確定と報道された。国鉄無煙化推進の立役者ともなったDD51はいよいよ終焉を迎えようとしている。 さて、そんなDD51だが、製造時期や配置場所によって形態が異なる。一時は北は旭川から南は熊本…

Report No.25 75レ

2015年に大宮工場からDD51-1801がDD51として最後となる全検出場をし、DF200の導入が噂され、ついに貨物からDD51の完全引退が現実味を帯びてきた。 現在、愛知機関区に所属していおり稼働状態にあるDD51は、最も車齢の浅いラストナンバー機DD51-1805で製造か…

Report No.21 5073レ

5073レは東京貨物ターミナルから幡生まで、日本の大動脈である東海道、山陽本線を走行する高速貨物列車である。この列車は吹田機関区に所属するEF66の運用なのだが、EF66の運用範囲が東は高崎線から西は下関までという非常に広範囲に渡るため、差し替えやEF2…

Report No.19 銀の風

EF81には通称「銀罐(ぎんがま)」と呼ばれる罐が存在する。EF81は製造時期や配置地区によって形態が異なるものが多いが、銀罐はその中でも特殊な部類であろう。 銀罐と呼ばれる所以は、その外見、つまり他の同型機と違ってステンレス製外板であることに由来…

Report No.9 DD51原色重連タンカー

すこし前まではDD51が牽引するタンカー列車、つまりタンク車を用いる貨物列車といえば、成田線、函館本線、室蘭本線などがあったが、今や関西本線のみとなった。関西本線は愛知機関区のDD51が担当しているのだが、走行線区の土地柄、スノープローが外され、…

Report No.4 衣浦臨海鉄道

衣浦臨海鉄道は、愛知県は碧南線と半田線の2路線を持つ臨海鉄道である。一度は廃止も騒がれたが、中部電力碧南火力発電所の設立によって発電所から出る石炭灰をセメントの原料として輸送するため、また発電所の排煙の脱硫のために用いられる炭酸カルシウムを…

Report No.1 石北臨貨

石北本線といえば、常紋峠、北見峠といった峠越えの路線である。石北本線では、北見地方からの農産物を輸送するため、季節限定で貨物列車が運行されている。 前述のとおり、峠越えのため貨物列車は機関車2両を用いて走行している。また、冗長ここでは割愛す…